―「制御」と「予兆」を武器に、100年企業が次の100年を設計する会社
オムロンは1933年創業。創業者は立石一真。
単なる機器メーカーではなく、**「社会的課題を技術で先回りして解決する」**という思想(SINIC理論)を、数十年単位で実装してきた企業です。
これは
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市場が成熟しても
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技術が陳腐化しても
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事業ポートフォリオが入れ替わっても
企業の“軸”がぶれないという、永久投資向きの特性そのものです。
オムロンは“永久投資”に値するのか
― 長寿企業投資家が必ず直視すべき5つのリスク ―
永久投資とは「倒産しない」ことではない。
**“社会から不要とされない状態を、何十年も維持できるか”**である。
その視点で見たとき、オムロンは優秀だが「無条件」ではない。
リスク①:FA依存という“製造業循環”から逃げられない
何が問題か
オムロンの収益の中核はFA(工場自動化)。
FAは構造的に強いが、景気循環からは逃げられない。
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設備投資は「止められる」
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顧客は一斉に投資を先送りする
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その結果、数年単位で業績が大きくブレる
永久投資家にとって最大の敵は、精神的に耐えられない変動だ。
どう評価するか
✔ これは「致命傷」ではない
✖ ただし「株価を見ない覚悟」が必要
👉 永久投資=永久に安定、ではない
オムロンは「永久に“揺れる”が、生き残る企業」。
リスク②:中国という“最大市場かつ最大リスク”
何が問題か
オムロンは中国依存度が高い。
中国は
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成長市場
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政治リスク
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技術自立の競争相手
という三重構造の難市場。
将来的に
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国産メーカー優遇
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外資規制
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技術流出リスク
が顕在化すれば、シェアは削られる可能性がある。
どう評価するか
✔ どのFA大手も避けられない宿命
✖ 中国一本足打法は危険
👉 永久投資家は
「中国が縮んでも死なない構造か」
を見続ける必要がある。
リスク③:“思想が強い会社”特有の自己満足リスク
何が問題か
オムロンは
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SINIC理論
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社会課題起点
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理念経営
といった思想の完成度が非常に高い企業。
しかしこれは時に
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技術は良いが儲からない
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社会的意義はあるがROICが低い
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「正しさ」が意思決定を遅らせる
という副作用を生む。
どう評価するか
✔ 思想は“耐久性”を生む
✖ 利益規律が緩むと永久投資に失格
👉 永久投資家は
理念ではなく「資本効率」を監視する役割を持つ。
リスク④:医療機器事業は“期待ほど稼げない”可能性
何が問題か
医療分野は
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高付加価値
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成長産業
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社会性が高い
と期待されがちだが、現実は
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規制が重い
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価格交渉力が弱い
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成長は遅い
「良い事業だが、爆発力はない」。
どう評価するか
✔ 永久投資には向く
✖ 株価ドライバーとして過大評価は危険
👉 医療は
“安定装置”であって、“牽引エンジン”ではない
と割り切れるかが重要。
リスク⑤:「検査・制御」はコモディティ化する恐れ
何が問題か
センサー・制御・検査は
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重要
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不可欠
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しかし模倣されやすい
ソフトウェア化・AI化が進めば
「ハードの差別化」は年々難しくなる。
どう評価するか
✔ オムロンはシステム統合で逃げ道を作っている
✖ だが競争は確実に激化する
👉 永久投資家が見るべきは
「単品」ではなく「現場にどれだけ深く入り込めているか」。
結論:オムロンは“条件付き永久投資”
永久投資に向く人
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株価変動に動じない
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理念と現実の両方を見る
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10年単位で企業を評価できる
向かない人
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安定配当だけを求める
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短期の成長ストーリーを追う
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「正しい会社=儲かる会社」と信じたい人
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