2025年2月1日土曜日

オムロン(6645)

 ―「制御」と「予兆」を武器に、100年企業が次の100年を設計する会社

 


 オムロンは1933年創業。創業者は立石一真。

単なる機器メーカーではなく、**「社会的課題を技術で先回りして解決する」**という思想(SINIC理論)を、数十年単位で実装してきた企業です。

これは

  • 市場が成熟しても

  • 技術が陳腐化しても

  • 事業ポートフォリオが入れ替わっても

企業の“軸”がぶれないという、永久投資向きの特性そのものです。

 

オムロンは“永久投資”に値するのか

― 長寿企業投資家が必ず直視すべき5つのリスク ―

永久投資とは「倒産しない」ことではない。
**“社会から不要とされない状態を、何十年も維持できるか”**である。
その視点で見たとき、オムロンは優秀だが「無条件」ではない。


リスク①:FA依存という“製造業循環”から逃げられない

何が問題か

オムロンの収益の中核はFA(工場自動化)。
FAは構造的に強いが、景気循環からは逃げられない

  • 設備投資は「止められる」

  • 顧客は一斉に投資を先送りする

  • その結果、数年単位で業績が大きくブレる

永久投資家にとって最大の敵は、精神的に耐えられない変動だ。

どう評価するか

✔ これは「致命傷」ではない
✖ ただし「株価を見ない覚悟」が必要

👉 永久投資=永久に安定、ではない
オムロンは「永久に“揺れる”が、生き残る企業」。


リスク②:中国という“最大市場かつ最大リスク”

何が問題か

オムロンは中国依存度が高い。
中国は

  • 成長市場

  • 政治リスク

  • 技術自立の競争相手

という三重構造の難市場

将来的に

  • 国産メーカー優遇

  • 外資規制

  • 技術流出リスク

が顕在化すれば、シェアは削られる可能性がある

どう評価するか

✔ どのFA大手も避けられない宿命
✖ 中国一本足打法は危険

👉 永久投資家は
「中国が縮んでも死なない構造か」
を見続ける必要がある。


リスク③:“思想が強い会社”特有の自己満足リスク

何が問題か

オムロンは

  • SINIC理論

  • 社会課題起点

  • 理念経営

といった思想の完成度が非常に高い企業

しかしこれは時に

  • 技術は良いが儲からない

  • 社会的意義はあるがROICが低い

  • 「正しさ」が意思決定を遅らせる

という副作用を生む。

どう評価するか

✔ 思想は“耐久性”を生む
✖ 利益規律が緩むと永久投資に失格

👉 永久投資家は
理念ではなく「資本効率」を監視する役割を持つ。


リスク④:医療機器事業は“期待ほど稼げない”可能性

何が問題か

医療分野は

  • 高付加価値

  • 成長産業

  • 社会性が高い

と期待されがちだが、現実は

  • 規制が重い

  • 価格交渉力が弱い

  • 成長は遅い

「良い事業だが、爆発力はない」

どう評価するか

✔ 永久投資には向く
✖ 株価ドライバーとして過大評価は危険

👉 医療は
“安定装置”であって、“牽引エンジン”ではない
と割り切れるかが重要。


リスク⑤:「検査・制御」はコモディティ化する恐れ

何が問題か

センサー・制御・検査は

  • 重要

  • 不可欠

  • しかし模倣されやすい

ソフトウェア化・AI化が進めば
「ハードの差別化」は年々難しくなる

どう評価するか

✔ オムロンはシステム統合で逃げ道を作っている
✖ だが競争は確実に激化する

👉 永久投資家が見るべきは
「単品」ではなく「現場にどれだけ深く入り込めているか」


結論:オムロンは“条件付き永久投資”

永久投資に向く人

  • 株価変動に動じない

  • 理念と現実の両方を見る

  • 10年単位で企業を評価できる

向かない人

  • 安定配当だけを求める

  • 短期の成長ストーリーを追う

  • 「正しい会社=儲かる会社」と信じたい人

 

 

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