“最強企業”だからこそ
キーエンスは日本株の中で
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営業利益率50%超
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ROICは異常値
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無借金
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景気後退期でも黒字
という、教科書を破壊する存在です。
しかし多くの投資家は
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「高すぎる」
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「PERが異常」
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「今さら買えない」
という感情的な理由で思考を止めます。
👉 2025年4月は、
「それでも永久投資に値するのか?」を冷静に考えてみます。
永久投資家にとって、最も考えにくく、最も学びの多い企業だからである。
キーエンスという会社の本質
― 「検査・測定・可視化」という人類の基本機能
キーエンスの製品は派手ではない。
だが、どの産業にも必ず存在する。
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センサー
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画像処理
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測定
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検査
これは言い換えれば、
「現場で起きていることを、正確に“見る”ための装置」
飲料、医薬、半導体、自動車、電池、食品、物流。
産業が存在する限り、
“見えないものを見たい”という需要は消えない。
永久投資家の視点では、
この時点でキーエンスは候補から外れない。
なぜ「高PER」なのに、評価され続けてきたのか
キーエンスは常に
「高すぎる」「今さら買えない」と言われてきた。
それでも株価は、長期で見れば右肩上がりだ。
理由は単純で、
市場の期待を裏切り続けなかったからである。
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利益率が落ちない
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資本効率が崩れない
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景気循環を乗り越える
PERが高いのではない。
高いPERを“正当化し続けてきた”会社なのだ。
PERを割安・割高の指標として使う投資家にとって、
キーエンスは最初から理解不能な存在である。
永久投資家が直視すべき「5つのリスク」
ただし、
強い会社=永久投資に向く会社
とは限らない。
ここからが本題だ。
リスク①:人材モデルが極端すぎる
キーエンスの強さは
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高度に標準化された営業
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異常な生産性
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精鋭主義
によって支えられている。
しかしこれは同時に、
人材の質に依存しすぎているということでもある。
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採用環境が変わったら?
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働き方の価値観が変わったら?
このモデルが50年続くかは、誰にも分からない。
リスク②:価格の高さは、永遠には許されない
キーエンス製品は高い。
そしてそれを正当化する価値を提供してきた。
だが
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技術の民主化
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中国メーカーの台頭
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ソフトウェア化
が進めば、
「そこまで払う必要はない」という選択肢が増える。
価格決定力は強みだが、
永遠の特権ではない。
リスク③:製造業依存という構造
キーエンスは製造業と運命共同体だ。
世界の製造業は今後も続く。
しかし
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投資サイクル
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地政学リスク
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産業構造の変化
からは逃れられない。
永久投資家にとって、
業績が“揺れる会社”を持ち続けられるかは重要な論点である。
リスク④:M&Aを使わないという制約
キーエンスは基本的に
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内製
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有機成長
を重視してきた。
これは強みである一方、
技術転換が外から来た場合の対応力には疑問が残る。
世界が非連続に変わったとき、
「自前主義」は足かせになる可能性もある。
リスク⑤:完璧すぎるがゆえの“期待値地獄”
キーエンスに市場が求めるのは
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成長
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高利益率
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安定
そのすべてだ。
少しでも崩れれば、
失望は一気に表面化する。
永久投資とは、
企業だけでなく、投資家自身の忍耐力も試される行為である。
それでもキーエンスが永久投資候補から消えない理由
ここまで読めば、
「やはり危険なのでは?」と思うかもしれない。
それでも私は、
キーエンスを永久投資候補から外さない。
理由は一つ。
検査・測定・可視化は、
人類が産業を続ける限り、必ず必要な機能だからだ。
キーエンスは
トレンドではなく、構造の上に立っている。
結論:キーエンスは「信仰」ではなく「問い」として持つ会社
キーエンスは
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安心して買える会社ではない
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だが、考えずに無視してよい会社でもない
永久投資家にとって重要なのは、
「この会社を、10年後も冷静に評価し続けられるか」
という問いに耐えられるかどうかだ。
キーエンスは、
永久投資家の思考を最も鍛えてくれる会社である。
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